八日目の蝉 商品

八日目の蝉 八日目の蝉 (中公文庫)

いやぁ、これは面白かったなぁ。前半が誘拐した女の視点。後半が誘拐された女の子の視点。内容は非常に重いです。普通に考えると「どんなに頑張っても幸せになれない」環境に置かれた人たちの話です。でも彼等にも訪れる幸せ。その幸せが、その幸せの思い出が、彼らを少し前向きにさせます。前向きになれない人もいますが、前向きになれる人もいる。ただ確実に言えるのは、前向きになった人のほうが幸せになれるということです。読み始めは「ちょっと胃にもたれるなぁ」と言うくらい重い内容でしたが、さすが角田光代。読後は大きな満足感を得ました。星五つ。良い小説でした。 八日目の蝉 (中公文庫) 関連情報

八日目の蝉 対岸の彼女 (文春文庫)

学生時代のように何の憂いも屈託もなく、ただお互いの存在だけをすべてと信じ、同じものを見ながらつきあうことができたなら、どんなにいいだろう。「私はあの人たちとは違うわ。」「あの人に私の立場なんか理解できない。」大人になると、そういう思いが知らず知らずのうちに互いの間に深い流れを作り出す。いつのまにか川の流れの向こうとこちら・・・。だが、決して歩み寄れないわけではない。どんな川にも、必ず橋はある。そこを渡るのに必要なものは・・・?その答えは、それぞれの心の中にあるのだと思う。作者は、高校生の女の子や大人の女性の心理状態を見事に描き出している。共鳴や反発を感じながら知らず知らずのうちに、どっぷりとこの作品に浸かってしまった自分がいた。 対岸の彼女 (文春文庫) 関連情報

八日目の蝉 八日目の蝉 [Blu-ray]

ラスト5分で嗚咽が漏れた。悲劇を生きてきた人間の魂が救済される瞬間である。思い出して又、胸の奥からこみ上げるものがある。さすがにすごい。原作がいいのだろう。そして永作さんはやはりさすが。後に残る。脳裏に残像が浮かぶ。授賞式で真央さんが言っていました。”ラストシーンではプレッシャーが大きかった。ここが決まらないとこの映画全てが成り立たないと思っていたから。”と。その言葉どおりもし最後の5分が違っていたら、映画自体の評価がまったく変わっていただろうと思う。期待通りの、それ以上の見事なラストシーンだった。この作品は、見るものを裏切らないと思います。大きなものを残してくれます。最後の5分が違っていたら、不条理に人生を変えられてしまった主人公の最後まで救われないただの残酷物語になっていたことだろう。これこそが作られるべき真の人間ドラマだ。 八日目の蝉 [Blu-ray] 関連情報

八日目の蝉 八日目の蝉 (中公文庫)

不倫の果ての誘拐犯・犯罪者に共感したり感動したりするのが信じられないというようなレビューが散見されます。しかし「見下げ果てた人間も文学的には生きる価値がある」という今東光の言葉を借りるまでもないですが、不倫や犯罪は絶対悪なのだから必ず糾弾の対象として描くべきである。犯罪者への同情を誘うようなのはもっての外・・・という意見には同調できません。レ・ミゼラブルなどもそうですが、古くから犯罪者に共感し感動させられる名作はいくらでもあります。見下げ果てた犯罪者も一個の人間であり感情も愛情も持ち合わせている。それを描けば同じ人間としての共感も感動もあって当然です。私も子を持つ親なのでもちろん現実の乳幼児誘拐などに共感できるはずはありません。しかし現実には共感しえない誘拐犯の立場でものを考えたり、逃亡者の心情や誘拐した子供に対する母性愛などを感じ取ることができるのが文学作品の良さだと思うのです。そういう意味でこの作品は「上手い」です。第一章の主人公は不倫相手の子を乳児期に誘拐して自分の娘として4歳ごろまで育て、逮捕されても被害者家族に謝罪もしない。普通に考えればとても身勝手な誘拐犯の女性にすっかり感情移入して泣かされてしまいました(私は男性です)。絶対逃げ延びることはできないと思いつつ、少しでも長く逃げ延びて欲しいと願いました。第二章で誘拐犯を”母”として幼児期まで育てられた女の子が成人して後、”母”の最後の言葉を思い出すシーンは号泣ものでした。すっかり作者の術中にはまってしまいましたが、私は幸運な読者だと思います。 八日目の蝉 (中公文庫) 関連情報

八日目の蝉 REAL(初回生産限定盤)(DVD付)

病気と独り戦い復帰した後にリリースされたこのアルバム。中島さんのCDを購入したのはこれが初めてになりますが、素直に買って良かったと思います。まずジャケットが個人的にお気に入りです。中島さんは容姿端麗で、雰囲気がどこか神秘的なので奇抜なヘアスタイル・衣装共に似合いますね(笑)かっこいいです。次に曲ですが、やはりどこか寂しさが漂うような曲達は文句の付けようがない。彼女だからこそこの空気感が出せるのだろうと改めて思います。アルバムの印象が重くなり過ぎないように明るめの曲も入っている所もいいですね。最後の曲は恐らくファンの人たちに向けて歌った歌ではないかと。自分は熱狂的なファンではありませんが、この曲には泣かされました(笑)中島さんがファン思いな方なんだと思わされる一曲。文句無しの☆5です。待ち続けていた人なら☆5じゃ足りないかもしれませんね。今年はLIVEも開催されるみたいなので頑張って欲しいです。応援してます。 REAL(初回生産限定盤)(DVD付) 関連情報




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