「大名古屋ジャズ」 JAZZ in The Central City Great Nagoya’s TSURU・ASAHI Jazz song collection 1929~1938

平成２０年代に音楽を楽しく聞くという観点からは、収録されたレコードが名古屋で制作発売されたことに、特に意味はないように思う。しかし、この企画は面白く、収録曲の多くは楽しく聴くことができた。楠木繁夫（黒田進）は、伝記（緑の地平線に消えた男）によれば、昭和４年から昭和９年の間に５５の芸名で、約８００曲を吹き込んだが、現存しているのは数少ないとされているから、ここで、昭和６年までのシャンソン・ジャズソングを１０曲も聞けるのは、ありがたいことなのだろう。さすがに音質はよくないが、後年の情念の強い歌に比して、さらっとしていて、軽やかで、親しみやすい面がある。ミッキー松山が４曲収録されているのも、実にうれしい。「ジプシーの喫茶店」も「君と二人で」も「楽しき今宵」も、ハワイアン風のイメージのあるジャズソングで、軽快なリズムと美声に、心が明るくなってくる傑作だが、最後の「からかわないで」が、まるで宴会ソングのような歌詞、のりのよさで笑ってしまった。最後のあきれたぼういずの前身の４曲も貴重なもののようである。感想としては、先にナンジャラ・ホワーズのＣＤの方を聴いてしまったので、４曲とも上品で、洗練されていて、楽しいが、破壊力は高くないように思われた。 「大名古屋ジャズ」 JAZZ in The Central City Great Nagoya’s TSURU・ASAHI Jazz song collection 1929~1938 関連情報

堀内敬三訳詩、ビクターレコード。昭和初期に活躍した二村定一さんの大ヒット曲です。声楽家を目指しましたが断念し、エノケンさんなどと浅.