すぐ届き問題はありませんでした。娯楽小説として、満足しています。 水色の娼婦 関連情報
「ガモウ戦記」というタイトルを見た瞬間に読もうと思いました。ガモとは秋田弁で男根のこと。ちょっと卑猥な内容を含む小説であることは一目瞭然でした。東北と言えば、暗くマイナーなイメージがありますが、秋田は特別。隣県が不作にあえいでいた時も、秋田だけは豊作だったなんてこともしょっちゅうだったので、ラテン系の東北人ができあがったのです。それをホントかウソか分からないお話でイメージさせてくれます。秋田県民必見。他の地方の方も、秋田の県民性を理解する上で必読。 ガモウ戦記 (文春文庫) 関連情報
深田祐介著『神鷲(ガルーダ)商人』に川瀬瀧子として登場した女性が、本作品の主人公・周防咲子である。『神鷲商人』を読んだ後、本作品に興味を持ち読み始めたのだが、政治・国際情勢絡みの話は『神鷲商人』ほど出てこない。そして、インドネシアよりも日本でのこと、スカルノに出会う前の恋人との関係に重点が置かれ、恋愛小説にジャンル分けされるべき作品となっている。周防咲子の恵まれた家庭環境・純粋さ・プライドと言ったものが、デヴィ夫人と違う運命を辿らせたように思えるのだが、それでも賠償ビジネスなるものが存在しなければ自死は免れていただろう。美しく一途な女性が辿った物悲しい運命を絶妙な筆致で描き出した優れた作品である。 わが心、南溟に消ゆ (集英社文庫) 関連情報